新元号「令和」への想い
館長コラム
2019.05.07
新元号「令和」への想い
五月一日に元号が改まり「令和」の御世が始まりました。
令は、よい、美しい、和は、なごむ、やわらぐの意味があります。万葉集からの引用で、今から千三百年ほど前の、天平二年(西暦七三〇)正月、大宰府で開かれた梅花を賞でる歌会始の和歌集の序文にある一節「初春の令月、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」から二文字をとったものです。「正月のよき月、風穏やかで、梅はおしろいのように白く咲き、蘭は匂い袋のように薫っている」という意味で、人々が美しく穏やかな心を持ち、互いに助け合うことを表しています。梅は寒苦を経て清香を発すと言われます。、桜花も同じで、厳寒の冬を越さないと花は開きません。平成の御世では数々の天災苦難がありましたが皆で助け合い乗り越えてきました。新しい令和の御世においても、皆で心を寄せ合い助け合って美しい平和な日本にして行こうという願いを表明したものと言えましょう。皆様にとりまして幸福な令和になりますことを祈念いたします。(N)